これは原発とは直接関係のない記事です。
台湾の地震や地殻の動きはどうなっているのだろう?
と気になって、地震のデータを探してみました。
この記事は、科学的分析のための作業の一部です。
台湾は日本と同じく、プレート境界に位置していて、年間数cmの動きがあります。
両側から強い圧力で押されて、変動を受けています。
地震の記録を分析することで、より地中の動きや地面の変動の様子を探る手がかりになります。
科学で何でも判ると思っている人も多いですが、宇宙の方が判っているといわれるぐらい、地面の中のことはまだまだ判っておりません。直接確かめる方法が無く、このような地震のデータから間接的に推測していくしか方法がないのです。
今回は台湾の中央気象局を見てみました。
1995年からの地震のデータが載っていた。
一ヶ月を1ページにまとめてあった。
データが、200ヶ月以上もあって、たくさんあるのはいいのだが、多くて見るのが大変。
そこで1ヶ月を1秒にして、動画に加工してみました。
今日はこれを見てみます。
台湾地震のデータ映像(youtube)
(注意: 微小地震のデータですので、体感地震がこんなに多いわけではありません)
これをみると、幾つかの事がわかります。
1.海溝に沿って地震が多い事がわかる。
2.やっぱり台湾は地震の多い地域だ。
プレート境界がわかる海底の写真。赤い線は海溝部分。
境界は線ではなく、実は面であるので、赤い線から台湾の地下がプレート境界"面"です。
もう少し細かく見てみましょう。
99年の集集地震では、この海溝がもぐり込んでいる部分で起きるプレート地震である事がわかる。ただ不思議な事があって、四角いブロック上に震源が分布している。
中央部では地震がしばらくの間起きているが、北部は地震が起きていません。
これは空白域(=地震が起きずにエネルギーの溜まっている地域なのでしょうか?)
空白域と聞くと、今後地震が起きるのではないかと考えてしまいます。
しかし台湾北部の地質構造が複雑で、単純に空白域と推測することが出来ません。
台湾北部は3つのプレートが合流する地点で構造が複雑です。
また沖縄トラフがあり、さらに複雑になっています。
さて原発の危険と地震の関係からみてみましょう。
台湾電力は、第4原発を地震の少ない地域に建設したといっています。
確かにこの映像を見ると、確かにその通りと言えます。
宣蘭より南部は、地震が頻発地域です。それと比べると北部はかなり少ない様子です。
しかし、私達が地質調査して判った事は、多くの断層があり地震が全く起きないとは絶対言い切れません。
台湾はわずかな期間に、海しかないところからこれだけの陸地になりました。この陸地を作り上げた大地の動きを無視してはなりません。いまだに動き続ける台湾の大地は、今後も地震が起きるという可能性が否定できません。
しかし残念ながら、これを知るには、今後の調査研究を待たねばなりません。
今回のこの地震データを見て、判らない事もあります。
2次元的なデータなので、地下の深さ別の地震の様子がわかりません。
誰か台湾の地下の立体構造を判るものがあったら教えて下さい。
この台湾気象局の地震データを3次元データにプロットしてもらえる人がいたら嬉しいなあって思います。やっぱり自分で一つづつ分析していかなければならないのでしょうかね。
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